Facebookとhtml5、Fastbook

これまでiOS向けのアプリを、プログラムの90%以上をHTML5で開発していたFacebookは動作速度や安定性で不評を買っていた為に、昨年、ObjectiveCをベースに動作を改善したネイティブアプリケーションをリリースしました。
マーク・ザッカーバーグ氏は、2012年9月、米メディアTechCrunchのイベントで『Facebookのモバイル戦略が、ネイティブアプリでなく、あまりにもHTML5に頼りすぎていた。モバイル戦略ばかりではなく、HTML5に重点をおいた時期そのものが、最大の過ちだった』と語ったそうです。

参考:
http://jp.techcrunch.com/2012/09/14/20120911mark-zuckerberg-our-biggest-mistake-with-mobile-was-betting-too-much-on-html5/

そんなFacebookの発言を聞いて、アプリケーション開発者の為にHTML5のフレームワークやツールを作っているSenchaの技術者が「Sencha Touch」というJavaScriptのフレームワークを利用したハイパフォーマンスなFacebookクライアントWebアプリケーションとして「Fastbook」を開発しました。「Fastbook」は、Facebookのネイティブアプリを模倣したHTML5アプリで、FacebookのAPIを使って実際のデータにアクセスしています

参考:HTML5の可能性を証明したFastbookとは?
http://fb.html5isready.com/
fastbookhero
Facebookのネイティブアプリを忠実に再現したHTML5アプリ「Fastbook」はiOSとAndroidの両方でネイティブアプリと同等、もしくはそれ以上のパフォーマンスを示し、開発したSenchaの技術力と同時に「HTML5」の可能性を証明してくれました。

参考:Fastbookを開発したSenchaのブログ
http://www.sencha.com/blog/the-making-of-fastbook-an-html5-love-story

iOS/iPhone 4SとAndroid/Galaxy Nexus上でFacebookネイティブアプリをFastbookに対してテストした動画がブログの中で案内されていますので詳しくはご覧ください。
ニュースフィードのローディングやスクロールのスピード感、スムーズさ。ネイティブアプリと同等に動作するだけでなく、Facebookアプリをしのぐ快適な動きで「HTML5だから遅かった」というFacebookの言い訳をくつがえし、Facebookのように巨大なWebアプリケーションでも“使える”ものだと立証した事になります。更に、Facebookの新しい 「Facebook® Technology Partners」に、アプリケーションツールの提供者として追加されました。

このザッカーバーグの発言でHTML5への期待感が一気に萎んでしまった、とも言われていますが、ザッカーバーグ氏は、「HTML5には期待できるが、特にレスポンス重視のアプリでは時期尚早」として、HTML5が悪いわけではない、とも言っています。
そう、HTML5が悪いわけではありません。HTML5そのものの問題ではなく、プログラムの問題も、それを動かすブラウザの問題もある。ブラウザの動作が遅ければプログラムが遅くなるのも仕方無いのです。
この時点では色々なメリットデメリットを考慮した上でのネイティブアプリという選択であったはず、今後またいつかHTML5ベースのアプリが戻ってくるのかもしれません。